背後、慌てる

なにやら長南家が騒がしいようです……。
（やや生々しい会話内容につき、お食事中の方などはご注意下さいませ）

 背後：
うわああああああ！！

翔子：
どうしたのさ背後、大騒ぎしてさ？

背後：
どうしたもこうしたもございませんよ！
部屋の中のッ、まさにこうしていた瞬間にッ！
私の首筋に突然、イモ虫が降ってきやがりましたんですよ！！

翔子：
ちょ……。
ちょっと待ってよ……、プ、まさか……。

今、イモ虫って言ったの？　降ってきたの、首筋に？

どっ、どっ、どんなイモ虫ィィーーーーっ！？
オー、マイ ガッ！

背後：
ええ、まさにこの記事を書き始める5分前に、全長５ｃｍくらいでしょうか？
蛾の幼虫みたいな虫が、それこそ何の前触れもなく、「ポトリっ」と首筋に……

うわあああ！　思い出したらまた、首筋に怖気が走ってきましたよっ！！

翔子：
だからってそんなに大騒ぎしないでよ、みっともない……

背後：
いやしかし……、こうして誰かに聞いて頂かないと、とても落ち着けなくてですね……
というか、翔子さんもさりげなく騒いでません？

翔子：
あ、そういえば、修学旅行の行き先が発表されたね！
（強引に話題を逸らす）

背後：
ええ、伺っております。
しかしながら、行き先の中で私が行った事のある場所って、それほど多くありませんね。

翔子：
なあんだ、せっかく観光案内として立ち回れると思ったのに……

背後：
翔子さん、そんな事企んでいたのですか……。
それと、別に経験が全く無い訳ではございませんよ。

ルミニ：
……（むすっ）

翔子：
ン。どったの、ルミニ？

ルミニ：
なんでルミニだけお留守番なの～！

背後：
そういえば、ルミニさんだけ中３でしたね。

翔子：
ふっふっふ、ルミニの分まで楽しんでくるからねッ。
お土産は何がいい？（軽く皮肉りつつ）

ルミニ：
へーんだ、いいもんっ！
ルミニは去年の夏休みにフランス行ってきたから、羨ましくなんかないも～んだ！

……あ、お土産は豚まんお願いね。

翔子：
お土産は要るんかいッ！（スパーンッ！）

翔子・ルミニ：
……（黙ってガッシと握手）